「生前整理」や「断捨離」について興味を持っている方はエンディングノートという言葉を聞くこともあるのではないでしょうか?
今回は、エンディングノートに書く内容や遺言書との違いについてご紹介していきます。
目次
エンディングノートとは
エンディングノートとは、終活ノートとも呼ばれます。亡くなったときや意思疎通ができなくなったときなどに備えて、家族や友人に伝えておきたいことや自分の希望などを書き留めておくものです。
ご家族はこのエンディングノートを参考にして、様々な判断や手続きを進めることができるので、書いておくととても安心です。
専用のノートを利用することもできますが、普通のノートや手紙形式でも構いません。様々なタイプのエンディングノートがありますので、書きたい内容に合わせて選ぶのがオススメです。スマートフォンやパソコンに残しても問題ありません。
法的効力がないので、気軽に書いて、何度でも書き直しもできます。
エンディングノートと遺言書の違い
エンディングノートと遺言書の大きな違いは、法的な効力の有無です。
どちらも遺産相続などについて希望を書くことができますが、遺言書の内容は法的に強制力があり、エンディングノートには法的な強制力はありません。
法的に有効な形で自分の遺志を示したい場合には、エンディングノートとは別に、遺言書を作成しておきましょう。
また、遺言書に記載できるのは、遺産の引き継ぎ方や遺族へのメッセージなど「死後」のことのみです。加えて、書き方も法律で厳格に定められており、不備があると無効になってしまいます。
その点、エンディングノートには作成する際の決まりがないため、亡くなった後の希望について自由に書けますし、「生きている」あいだのことも書くことができます。
エンディングノートに書く内容と注意点
自分の基本情報について
生年月日や本籍地などの自分自身の基本的な情報をまとめておくと、万一の時に家族は一目瞭然で助かります。
自分史や好きな食べ物、趣味などを書くことで、自分自身への理解を深められるだけでなく、寝たきりや認知症などで介護が必要な状態になったとき、担当者に自分自身のことを理解してもらう際にも役立ちます。
<記載例>
生年月日
本籍地
血液型
家系図
学歴、職歴、資格
マイナンバー
運転免許証、健康保険証
パスポートの保管場所
自分史
性格、信念
趣味・特技
好きな食べ物 など
財産について
年金証書や保険の証書、通帳・印鑑、貴重品などの保管場所は家族であっても知らないケースがほとんどです。
保管場所などを書いておけば家族が対応しやすくなります。
<記載例>
預貯金
年金
金庫などに保管している現金
不動産
有価証券
貴金属
骨董品など価値のあるコレクション
貸金庫やトランクルームなどの有無
借入金やローン
クレジットカード
保険 など
注意点としては、家族にその存在を伝え、必要な連絡が取れる範囲の情報を記載するということです。金融機関口座の暗証番号やクレジットカードの番号など全て記入してしまうと、紛失時などに不正利用されてしまう可能性があります。
身の回りのことについて
残された家族が手続きをする際に困らないような情報を記載しておくと助かるでしょう。
<記載例>
持っている携帯電話やパソコンの数、パスワード
契約しているサービスの種類やパスワード、契約終了時の連絡先
SNSのIDやパスワード
ペットの性格や好き嫌い、病歴 など
生前に使っていたパソコンやスマホの中に残されているデータや、ネット上にあげられたデータなどはデジタル遺品と呼ばれます。
サブスクリプションなどの有料サービスは亡くなった後もしばらく解約されないケースがあります。不要なサービスは解約しておきましょう。
契約中のサービスについては、残された家族が整理しやすいように、きちんと記載しておくといいでしょう。
家族や親族について
現在の家族、親や兄弟の連絡先、養子の有無などを記載しておくと、亡くなった時にスムーズに連絡を取ることができます。
合わせて、家族や親族との思い出や感謝の気持ちなどを残しておくのもオススメです。
医療、介護について
自分が事故や病気等で意思疎通が取れなくなった時、家族は延命措置などの決断を迫られます。その際の対応方法を決めておくことは大切です。
告知や延命処置については、いざという時に自分と家族の意見が異なることがないよう、一人で決めずに家族や親しい方に相談をしながら書くのがいいでしょう。
葬儀について
信仰する宗教、希望する葬儀の内容、葬儀に呼んでほしい人、費用などを記載します。
遺影に使ってほしい写真があれば、その写真の保管場所と共に書いておくとよいでしょう。
お墓の所在地や連絡先についても記載しておくと、残された家族がスムーズに手続きすることができます。
友人について
亡くなった方の友人や知人の連絡先を、残された家族が把握していないケースは少なくありません。親しい友人の連絡先を記載しておくのもオススメです。
また、古い友人への連絡先が現在も有効かどうか確認しておきましょう。
職場の同僚、お世話になった方々への感謝の言葉を残しておくのもいいかもしれません。
相続、遺言書について
遺言書を作成しているかどうか、作成しているのであればその保管場所をエンディングノートに記載しておきましょう。
法的効力はありませんが、誰に何を相続してほしいかの希望があれば、書くこともできます。
エンディングノートを書く際のコツ
エンディングノートには、すぐ書ける項目と考えなければ書けない項目があります。
書く内容に悩んでしまう場合は、書きやすい項目から優先的に書いていくとスムーズに進めていくことができます。
もし記入していない項目があっても気にしなくて構いません。すぐに全部のページを埋めなければならないというわけではありませんし、考えがきちんとまとまってから書くこともできます。書けない項目ということは、もしかしたら自分にとっては書く必要のない項目なのかもしれません。
エンディングノートは書いたら終わりというわけではありません。気軽に書き直すこともできるので、気軽に記入してみましょう。
年1回など、定期的に見直しをすると、その都度人生を振り返ることができるのでいいかもしれません。
どんな情報が家族の役に立つのかがわからない場合には、家族と相談しながら書いてみるのもひとつの方法です。
家族の意見も取り入れながら記載していくと、重要な項目は何なのかが明確になっていきます。
まとめ
エンディングノートを書くことは、家族の負担を減らせるだけでなく、自分のこれまでの人生を振り返る良い機会となります。
たくさんの項目がありますが、とりあえず今の気持ちから書いてみるのはいかがでしょうか。
トカノハートでは生前整理を承っております
今回はエンディングノートについてご紹介していきました。
エンディングノートは生前整理のひとつです。
どう始めようか迷っている方は、ぜひ記入する際の参考にしていただけますと幸いです。
トカノハートでは、東京23区・関東全域で生前整理の代行を承っております。
ご依頼を検討されている方はお問い合わせフォームよりお気軽にご連絡ください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!