核家族化や少子高齢化などの影響により、所有者不在のまま放置されている空き家が全国各地で増加しています。
空き家は、適切に活用すれば、一定の収益を上げることもできる資産です。しかし、管理もせずに放置したままにしておくと、固定資産税、修繕費、保険料などのさまざまな費用がかかり、逆にマイナスの資産となってしまう場合があります。
今回は、空き家を放置しておくことで生じるトラブルや空き家の有効活用法についてご紹介します。
目次
空き家を放置してしまうことによるトラブル
放火
放火は、放置された空き家の周辺住民の方が、最も不安視する問題のひとつです。敷地内にゴミが散乱したり雑草が繁殖していたりすると、あっという間に火が燃え広がる恐れがあります。
また、コンセントなどの電気系統を原因とした火災も少なくありません。
ゴミの不法投棄
放置され、管理されていない空き家は、庭木や雑草も伸び放題となってしまいます。そうなると、ゴミを捨てても目立たないので不法投棄されてもわからない場所として認識されてしまいます。
空き缶や古雑誌をはじめとした生活ゴミだけではなく、家電製品や家具、自転車、布団などを投げ捨てていく悪質なケースも珍しくありません。
一旦不法投棄が始まってしまうと、次々と不法投棄が重なり、一気にゴミ屋敷となってしまうことにもなりかねません。
不侵者の侵入
空き家は、不法侵入者による侵入や盗難の被害を受けやすくなってしまいます。見知らぬ人が空き家に住み着き、自分の家のように自由に過ごしていたというケースも少なくないようです。
また、空き家等を狙った侵入窃盗(空き巣)も増加傾向にあり、室内に保管していた現金や貴金属品、また時計・テレビ・パソコンなどがよく狙われているそうです。
特に「家主の死亡」などの理由で放置された空き家の窃盗被害は家族や周辺住民も気付きにくいため、警察も注意を呼びかけています。
弊社社長の松井の栃木の実家も、空き家としていたところ、警察から連絡がありました。誰もいないはずの家から電気がチラつくのを近所の方が通報してくださったそうです。
他にも、犬や猫、ネズミなどの小動物が住み着いてしまう場合もあります。すると糞が散乱して臭いが充満し、建物の劣化が進んでしまうのはもちろんのこと、周辺住民の方にも多大な迷惑となってしまいます。
家の倒壊
空き家は、一般の住宅よりも早く老朽化が進んでいきます。そのため大きな地震や突風により、外壁の一部が剥がれてしまったり、アンテナ類が倒れて落下したりする危険性も高まります。
周辺の住宅に被害を及ぼす恐れもあるため、空き家であっても人が住んでいるときと同様のメンテナンスが必要です。
景観の悪化
放置された空き家が近くにあると、心理的に周辺住民の方は気分が良いものではありません。
また、不法投棄されたゴミが山積みとなっていたり、敷地内から悪臭が漂っていたりすると、地域全体のイメージを悪化させる原因になってしまうでしょう。
空き家を管理せずに長期間放置していると、このように様々なトラブルが発生する恐れがあります。そうなれば、周辺住民の方の生活にも悪影響を及ぼす可能性もあるでしょう。
空き家の放置を防ぐ適切な活用方法
賃貸に出す
空き家を賃貸に出すことで、不動産を手放すことなく収入を得ることができます。
入居者がいることにより自然に管理もできている状態になりますので、建物の維持管理に繋がります。
売却する
賃貸で借りるような場所になく、建物も古い状態ならば売却することも活用方法のひとつです。
空き家状態で放置していると、税金や維持管理費用だけがかかってくることになりますので、賃貸需要がない場合は売却することも検討してみてください。
自分たちで活用する
自分たちで住んでみることもひとつの方法です。
生活圏が遠方にあり、メインの住居として難しい場合は別荘地としての活用も検討できます。
自分たちで使用することで、リフォーム費用などを最小限に抑えることも可能です。
解体、更地にする
空き家の管理をなくしたい場合は、解体し更地にすることも検討できます。
解体することにより空き家の修繕費用を負担する必要が無くなり、更地とすることで駐車場として貸し出せる可能性もあります。
土地の固定資産税が高くなってしまいますが建物の固定資産税は無くなりますので、どちらの負担が大きいのかを見比べて判断してはいかがでしょうか。
まとめ
空き家状態の放置は、さまざまな問題を引き起こすため、できることなら避けておきたいものです。
空き家の管理方法・活用方法は、所有者の状況や目的によって様々です。自分たちの状況や目的に合った方法を検討しましょう。
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